「良い姿勢」は、見た目だけではなく、集中力がアップして、勉強やスポーツに良い影響をもたらす効果があります。「良い姿勢」を保つには、筋力とバランス力が必要であり、そのための運動によって集中力が向上し、学力アップも期待できます。
子どものころから「良い姿勢」を身につけ維持することは、健やかな成長に欠かせないものであり、一生の財産になるでしょう。
姿勢が悪い、そもそもの原因は「筋力不足」
人は、体幹の筋肉を使うことで姿勢を維持し、動き、バランスを取っています。「悪い姿勢」は、体幹を支えるインナーマッスルの不足によって、「良い姿勢」を維持することができなくなって起こります。
姿勢が崩れたままにしておくと、いずれはアウターマッスルに負担がかかり、肩こりや膝痛などの症状となって表出します。そして体の不調は、集中力の低下に繋がっていくのです。
体幹の筋力不足はなぜ起こるのか
その原因の一つに、運動する機会が減少していると考えられます。とくに子どもたちを取り巻く環境は、近年の行動制限により、健康な日常生活をおくるための基礎的な筋力量ですら備わっていないことが指摘されています。
筋力を高めるには「持続的な筋活動」と「バランス力」が必要
体幹(インナーマッスル)を高めるためには、①持続的な筋活動を行うことと、②バランス力を身につけることが必要です。
体幹が養われる動きは、「走る・転がる・ぶら下がる・跳びはねる・渡る」の5つ。そして、ストレッチを習慣的に行うことです。
子どもが楽しめる具体例を、場所(エリア)別にあげてみました。
1、屋内でできること
- ラジオ体操
ラジオ体操は、国民の体力向上と健康の維持や増進を目的として、1928年からNHKラジオ放送で開始されました。3分間で、約13種類ものエクササイズで構成されており、短い時間で骨や関節、筋肉をまんべんなく動かすことができる、すぐれた全身運動なのでです。
- ヨガなどのストレッチ
ヨガのポーズは、心を落ちつかせて瞑想できるような「安定した姿勢」を目的としています。つまりヨガを行うと、体のバランスを整える筋肉を、自然と鍛えることができます。そしてヨガ特有のゆったりとした動きと深い呼吸法で、緊張した筋肉を弛緩させ、体が柔らかくなる効果があります。
オンラインで自宅から参加できるヨガレッスンがオススメ!
好きなタイミングで好きな時間受講したい「ビデオレッスン型」とインストラクターとリアルタイムで受講したい「ライブレッスン型」があり、ライフスタイルに合わせて続けることができます。
- お布団でマット運動
厚みがあるウレタン製のマットレスがベストですが、床に一面に敷いて、マット運動に子どもを誘ってみましょう。前転、後転、ブリッジ、身体をまるめてゆりかごのように揺れてみたり、布団で坂をつくって変化をつけてみたり。お布団をたたんで山のようにしておくと、子どもは言われずとも、登ったり崩したり、飛び跳ねてみたり、全力で遊んでくれるでしょう。
- トランポリン
家庭用のトランポリンは、それほど高くジャンプできないように作られているため、初めての子供でも安心して始められます。転倒防止の手すりや、ネット付きのものもあるので、小さいお子さんや兄弟で使用する場合は、セーフティーネット付きのトランポリンを用意してあげると良いでしょう。
- ホッピングキューブ
トランポリンよりも収納しやすく、安定感があり、音が静かな室内用ホッピング遊具です。一本足タイプのものよりも接地面が広く安定感があるので、はじめてのホッピングにおすすめです。
2、屋外でできること
- 縄跳び
縄跳びは簡単そうにみえますが、両方の足をそろえて跳ぶ、腕を回しながらジャンプするといった、異なる動作を同時におこなう複雑な運動です。空中での姿勢が不安定、 着地が不安定、リズムがバラバラだとうまく飛べません。上達するには正しい姿勢が不可欠なのです。
初めての縄跳びは、ビニール製の軽いロープではなく、ひもロープ・ビーズロープ・もしくはスポーツメーカー製造の子供用をおすすめします。この3つが子供が持ちやすく回しやすいといわれています。
- ジャンピングボール
バランスボールにホッピングが付いたスポーツトイです。一本足のホッピングよりも柔らかくボールが跳ねるような感覚をなので、恐怖感を感じずに始められます。
- フラフープ
フラフープは、骨盤が使えていないと回し続ける事が出来ず床に落ちてしまいます。フラフープを上手に回すことができれば、骨盤を正しく前後、左右、回転させているということになります。フラフープは正しい姿勢を身につけながら、身体への負担をかけずに、腰まわりの筋肉を鍛えることができます。
- スラックライン
スラックラインは片足が乗る程度の幅のライン(紐)に乗り、その上を歩きます。バランスが崩れればライン上から落下してしまうので、常に綺麗な姿勢を保つことが求められます。初心者は、まず立ち続けることすら難しいでしょう。
スラックラインは、ライン上を歩く、シンプルな動きだけで、腹筋と背筋を鍛えます。激しい運動を必要としないため、運動が苦手な人も、筋肉が発達していない子どもも始めやすいスポーツです。
習得する前に飽きてしまわないように、初心者には補助用ラインが付属したセット商品がおススメです。補助用ラインにリングやバー、ブランコを取り付けることができる障害物コースキットなどもあります。
- ぽっくり竹馬
100均などでも手に入る最も気軽に始められる、バランスを鍛える玩具がぽっくり竹馬です。紐をもって足と連動させる必要があり、身体を上手に使う練習になります。はじめてのことに恐怖心をもちやすい子どものやさしいスタートにおススメです。
3、公園でできること
- 鉄棒
鉄棒は握力、腕力、バランス力、ジャンプ力などが鍛えられます。恐怖心を抱く子どもが多いですが、小学校の授業でも逆上がりがありますし、未就学児から慣れ親しんでおきたい遊具です。
コンパクトに折りたためる屋内用の鉄棒も売られています。怖くてチャレンジできない子どもには、お布団を敷いて成功体験をつむところからサポートしてあげるとよいでしょう。
- ジャングルジムやアスレチック
登る、つたい歩き、くぐる、ぶら下がる、降りる、飛び降りるなどの動作と、バランス感覚、空間認知能力が鍛えられます。
また、ジャングルジムやアスレチックで友達と鬼ごっこをすると、どのルートを通るかなど、頭を使いながら、身体を動かします。
- うんてい
うんていでは、ぶら下がる、身体をゆらして前へ進む、勢いをつけて一つ飛ばしで進む、腕の力で体を持ち上げるなど、筋力強化が見込めます。
- ブランコ、平均台
ブランコや平均台では、不安定な足場に座ったり、立ったりすることで、バランス感覚が養われます。
「良い姿勢」を保つための環境づくりが大切
「良い姿勢」を保つための筋力とともに重要なのは、良い姿勢を取りやすい「環境」を作る事です。足がつく高さの椅子や、腰の負担を軽減させる為のクッションなども大切です。学習台はストレートネックを予防してくれます。
【こども】良い姿勢がもたらす効果と整え方 まとめ
「良い姿勢」には身体をバランスよく保つ筋力が必要ですが、公園遊具など、子どもが日常的に接する遊びの中で、自然と鍛えるチャンスがあることがわかります。また、オンラインが普及したことで、ヨガなどのレッスンを自宅にいながら、気軽に始められるようになりました。
家庭用のおもちゃ姿勢改善につながるものはたくさんあります。
「良い姿勢」は一生の財産!子どもの健やかな成長ために、できることから始めてみましょう!
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